海辺の風景

海野さだゆきブログ

ピッチ補正 僕の理解

ファースト テイクとかいうYouTubeのチャンネルでの演奏に関して

 

「ありのまま」と言っているけどピッチ補正してるでしょう?

 

とかいうもの言いがついて、色々な人がそれについて色々なことを言っているようです。

 

僕はそもそも無観客で「ライブ」やって演奏者は辛くないのかな、、、って思うので、全然視点が違いますから、そんな「音程」にこだわりがあるのがちょっと不思議でした。

 

録音芸術、以下録画芸術も同じです、は機材の音です。違う機材を通せば違う音が出ます。音程を補正するプラグインも機材ですから、エフェクタですから、それを通した音が良いと思うのなら使えば良いし、違うなと思えば使わないだけのことだと思います。

 

ライブが「ありのまま」かと言えば、100人キャパの会場でも最前列で聴くのと後ろの方で聴くのとでは聴え方が変ります。ライブも「その人の体験」なんです。先だっての僕の体験みたいに、PAスピーカーの真ん前の席に座らされて、低音で気持悪くなって最悪の気分になった時でも、会場の中程の人には最高のライブだったと思います。

 

大きなホールですと、ホールの音響特性がとても影響します。

 

あまり興味がないのですけど、音程補正についてはこう思います。

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この歌唱をピッチ補正したいですか?鬼気迫る奇跡的なパフォーマンスだと思います。僕はいじるなんて全然思いもしません。演歌や歌謡曲の歌い手さんはフラット傾向にありますが、これは少ない母音で表現する日本語の特性からくるのでは、と想像しています。ま、それは別の話ですね。。。

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マリア カラスを「ピッチが悪い」なんて評する人が昔からいました。ま、揺れてますよね、確かに。でも僕はそこを気にしたことはまったくありません。古き良いベルカントの前にうなるだけです。

 

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どうでしょうか。ピッチ補正したくなりますか?そんな部分どうでもいいですよね。このノリノリ感。やっぱ大好きなんです、僕は。

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ジャッキーの歌はどうでしょう。確かに低い音程では揺れてますよね。ピッチ補正したくなりますか?僕は彼女の歌唱を最初に聴いたときに衝撃を受けました。かの土地の風景が匂いや風まで感じるようだったのです。いかがですか。

 

ラーメン愛好者の間には「アトム系」とかいう言葉があるそうです。化学調味料を使った味を指すようです。これは侮蔑の言葉とは違うと思います。

 

アトム系でも美味しいラーメンはありますし、自然材料(これも難しい分類ですよね)だけのラーメンでもマズイものは不味いでしょう。

 

要はアトム系、ピッチ補正をくわえる音楽はもともとそうした方がより良い感じになるからそうするのでしょう。僕は電子音バリバリでもエフェクタばりばりでも全然おっけいです。

 

一方でブラジルの故郷の森の中で、自然音とともに録音したという音楽も大好きです。アフリカの現地でのライブ録音とかも。これらはアトム系は合わないからそうしないのでしょう。

 

アトム系で作るのならそれで突き詰めて良いものを作って欲しいですし、不要なら使わなければよいのです。どう加工するかを宣伝しても音楽が良くなるわけではないですから。