海辺の風景

海野さだゆきブログ

エレクトリックベースの世界へようこそ その3

美しい音についてもう少し考えましょう。この先悩まないように今のうちに「そもそも」、つまり根っこのことを押さえておきましょう。壁に当たってから試行錯誤という方法も良いですけど、案外簡単なことを最初に考えておけば壁自体がそんなには出現しないものです。

 

心を動かされた音をここでは美しい音と呼んでいます。あなたの美しい音は私のそれとは違うかもしれませんし、同じかもしれません。好みと同じことではないかって?

 

好みとはちょっと掛け離れた衝撃力、吸引力があるので別の言葉を使っています。人の行動を突然変更、エレクトリックベースギターを弾こうなんて、してしまったくらいなのですから。

 

楽器はたったひとつでも人を圧倒するような強力な音を出せます。一方で人は一度にいくつもの「音」を聞き分けることができます。不思議ですよね、同時に鳴った音が何種類なのかどうしてわかるのでしょう。まぜこぜになってわけが分からない、とはならないのはどうしてでしょう?

 

どうも私たちの耳は音の高さで反応する場所が違うようですよ。

 

その仕組みのせいなのかもしれません。その仕組みに似ているものがありますね。そうです「味覚」です。味覚も感じる場所が違うようです。そして、

 

色々な味が混じることで複雑な味を経験することができます。音も同じことだと思います。

 

うまく混ぜ合わせれば、ひとつの味では味わえない複雑な味を経験することができます。

 

私たちが選んだエレクトリックベースギターは低音、低くて大きな振動を感じさせる音を出します。もちろんそれ自体で美しい音は出せます。

 

しかし、他の色々な音が混じることで、より複雑な美しさを作ることが出来ます。

 

ベースギターだけの美しい音、そして他の楽器などが出す音と混ざることで作られる美しい音、そのふたつがあることを知りましょう。

 

その両方を知って、その両方を目標にすることで、広く深く、美しい音を追い掛けることができるのです。

 

ひとりで奏でる美しい音、他の誰かが作り出した美しい音、その両方が混ざることで作られる美しい音。いくつもある美しい音の世界へようこそ。