NHK-BSで10回シリーズで放映中のドラマ『ベビーシッター ギン!』がとても面白いので、原作であるマンガ、そして作品の背景にある英国の「ナニー」についての本をあたってみました。
ドラマ、そしてマンガはトラブルを抱えた小さな子供のいる家庭にやってきたベビーシッターのギンが超人的能力で問題を解決するという一話完結のお話です。
映画の『メリーポピンズ』を知っている人ならば、それを思い浮かべると良いかもしれませんけど、僕もそうなんですけど、映画を観たのは遠い昔なので、彼女についての詳細など忘れています。
だいたい、彼女が「ナニー」だったということさえ分かっていませんでしたし
ナニーって何?
これが簡単に説明できません(笑)。子守りでも乳母でもないですね。ウィキペディアだと
ja.wikipedia.orgこれでわかります?無理でした。
英国でナニー養成校として名門の誉れ高きNorland collegeがどういうところなのかを分かると「現代英国ナニー」がどういうものか伺い知ることができますが
てっとり速いのは
https://www.norland.ac.uk/images/uploads/content/Norland_College_prospectus_2019-20.WEB.pdf
まあ、日本の保育士養成学校とは別世界ですね。「セキュリティ」「サイバーセキュリティ」「滑りやすい路面での運転技術」「護身術」「警備」とか、実地訓練するんですから。「幼時水泳」.。.。
現在、日本から留学はできないみたいです。サマースクールに参加はできるようですけどね。
過去に1年間留学できた方がブログに思出話をしています。
何回かに分けて記事が続くので「最終回」まで日付を送って読んでください。面白いですよ。
出版が1991年なので、情報としては古いのですけど、実際にナニーを「雇用」したご家庭の出来事を綴ってある秋島さんの本が一番実感として「ナニーって何」が分かります。
まあ、読んでいて眩暈がするの、請け合いです(笑)。ここまで違うのか.。.。.。そして、英国の労働者階級の女の子たちの現実の一端がわかって、「頼もしいなあ」と。
で、色々知ったところで日本人ジジイの感想は
「春日局養成機関」で特殊訓練を受けたスペシャリスト(いやホントに)
特に秋島さんのところで働いた3人の若い女性には「すげーなー」としか思えません。でも彼女たちは特別な存在ではないんですよねえ.。.。。
しかし、あなた、17才の女の子が住み込みで子供の面倒をみる、という状況が現在の日本でどれだけ現実味を帯びて理解されるかなあ、、、、。文化の違いは大きいですよ、たぶん。でも、働く方にも雇う家庭にとってもプラスはそれ以上に大きいと想像します。
一時的な「ヘルパー」みたいなものじゃない、長期にわたって、ありとあらゆる局面で仕事をするプロが身近にいたら、仕事をする子供のいる女性は、あ男性もね、とても助かるだろうなあ、と思います。
妻は「こどもが生まれたばかりのころ、たった一回だったけど、保健師さんが訪ねてくれて、あれは、たった一回だったけど、とても心強かった」と言っていました。
秋島さんちではナニーは「姪とか親戚の女の子みたいだね」という存在になってゆきました。だよねえ、家族って血縁だけではないよね、そう思って本を閉じました。
ぜひ、「ナニー」のことを知って欲しいです。はい。