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海辺の風景

海野さだゆきブログ

『天下人の茶』伊東潤 著

千利休をめぐる短編集。といっても、そのつながりは強く、ひとつの物語を別の角度から描き直した如く、いえ扇のような構造ですね。

 

千利休はちらちら見えかくれする感じです。いくつかの話を読み進むにつれ、その姿がだんだんと見えてきます。そしてその扇の要が最後に出てきます。

 

この構成、そして最後。ぞっとしました。すごいです。

 

『産霊山秘録』をどこか思い出します。千とは何者か、そして茶とは何か。作者は有無を言わせぬ説得力、いえ迫力でそれを示します。もううなるしかないです。

 

と、僕は実は、まったく根拠もなーんにもないのですけど、千のことも足利ー織田ー豊臣ー徳川の流れも東アジア情勢の中でしか理解できないのではないかと思っています。日本だけで「日本人だけで」解明しようとするのは無理があると。

 

現在の日本が、うーんと離れたアメリカ抜きにはなーんにも理解できないように、当時の日本も中国や朝鮮などの動きと無縁ではないと思います。

 

茶はボストン茶会事件ではないですけど、ただの趣向品ではないかもしれないですね。はて。。。。