退官を前にふと自宅から職場の学校まで自転車に乗って通勤したらどうなるだろうか、という思いつきが伊藤さんの自転車生活の始まりでした。目覚めた伊藤さん、自転車の購入、ツーリングと世界を広げて行きます。
自転車に乗れば何かが変るわけではありません。伊藤さん、けっこう面倒くさい人かもしれません。文章を読んでいて、そんなこといちいち考えるの?って煩わしくさえ思うことがアルのです。でも、ものを考える事を商売にしている人はそのくらいいちいち考えるくらいは当たり前ですよね。
自転車から見える風景が変っていったのは、自転車に乗ったからではなくて、もともと伊藤さんがものごとをいちいち考える人だったからです。
伊藤さんから見えた、もとい、見て考えた東京の風景はなかなかに面白いのです。同じ自転車が趣味の僕にはとても共感できることが多かったです。特に東京の川をたどるというのは、僕も自転車に乗る大部分を占めていたりしますから。
伊藤さんがすごいな、と思ったのは、自転車仲間を増やしたことです。男は基本えばり。なかなか老齢になって新しいことに挑戦するひとはいません。いままでの実績で死ぬまでえばる、って感じの人ばっかり。。。。。北海道ツーリングですよ、すごい。もちろん、初心者的なツーリングですけど、やりきってしまうエネルギーはタイしたものです。
僕のメインマシンも、サドルの問題が解決したので、またバリバリ乗りますよ。伊藤さんみたいに文才も考える習慣もないので、レポートみたいなのは書けないですけど。