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海辺の風景

海野さだゆきブログ

『弁天ロックゆう』渡会けいじ 著

何事にも自信が持てず引っ込み思案の主人公。その彼女には音が「見える」共感覚があった。偶然遭遇した弁天様から亡くなった少女の書きかけの曲を完成させることを依頼される。数々の出会い、できごとによって少しずつ彼女は変って行く。

 

バンドもの、音楽というよりも、青春群像劇ですね。主人公のあんまりの小心ぶりは「ねーよ」の範囲だとは思うのですけど、ひとりではできない、周囲の力があってはじめて成り立つモノがあるのです、という話の核心には彼女のそうした性質が話としては必要だったのかもしれませんね。

 

作曲にあたってどれだけイメージをはっきりさせられるかが鍵というあたりは本当にそうなんですけど、残念なのは彼女たちバンドがどんな音を奏でたのか、ちょっと想像できなかったのです。

 

絵がとっても優しいので、優しい感じの曲調なのかなあ、とか。それって、無難な和音五度進行で、あまりメロディが音程飛ばないって感じで、リズムもモデラート?うーん。。。。それだと生活圏は感じるけど、「世界」は無理かなあ。。。。どうなんでしょう。音楽はやっぱり音楽用語を使わないで表現するのは難しいと思います。

 

とても丁寧に描かれた作品なので、こころ落ち着いてじっくりと読むことができました。