海辺の風景

海野さだゆきブログ

高齢者ドラマー計画 その9 ダブルストローク?

ドラム初心者の壁というものがいくつもあるそうです。そのうちのひとつが「ダブル」。ひとつの動きで2回打面をヒットする技です。

 

で、僕の見た限りの教則本、ビデオはそのやり方の説明から始まります。

 

え?その何が問題かっていうのかって?

 

なんでダブルが必要なの?って思うわけです。

 

リバウンドのコントロールで出来るようにはなります。練習台も実際の太鼓でも跳ね返りは相当あります。その跳ね返りを2回目で止めればダブルにはなります。

 

できるじゃん。。。。これでいいわけですか?

 

で、皆さん判で押したようにゆっくりから高速のダブルをやってみせてくれます。高速に叩くためにリバウンドを利用するのかなあ?って思いますよね、、、、でも僕はそれは違うなあ、と直感しました。

 

ダブルの1つ目とリバウンドの2つ目は音の感じが全然違うわけです。そりゃそうです。片や腕の重力方向の力がかかっていますけど、2つ目はリバウンドなので、エネルギー量は少なくなります。

 

これはこの2つをなるべく揃える方向にある技術ではなくて、2つの違いを「ノリ」として利用するものなのではないかなあ、と思ったのです。

 

ですから、高速連打で粒が揃っているのをみせているようなのは違うのではないかと思ったのです。

 

その後「アップダウン奏法」というこのダブルの延長線上にあるらしい技術を目にしたときにその感想は確信に変わりました。同じ「ダブル」なのに、みなさん揃ってこれだと1つ目と2つ目の違いが「ノリ」を生むとおっしゃるのですから。

 

リバウンドを利用したか、手首の「アップダウン」を利用したかは違いますが、違う力のベクトルを利用するという点で同じだなあ、と思ったわけです。

 

これ、粒を揃えちゃ「ノリ」が死ぬのでおかしなことになるのでは?

 

この類いがドラミング技術に散見されます。シングルストローク、まあ普通に左右の腕で叩く、でも左右には絶対に違いが出てしまいます。利き手という人間のメカニズムは誕生まもなくすでに確認できるくらい強固なものです。

 

その違いを埋めようとする方向で演奏する人と、違いを「ノリ」として利用しようとする方向で演奏する人がいます。これは聴けばはっきりわかるくらい違います。

 

顕著なのは足でのダブルですね。足のダブルはその「ノリ」故に愛されている技術なのではないかとさえ思うのです。

 

もちろん、左右が、1つ目と2つ目が「てんでばらばら」に感じるようなのはまだまだ論じる段階ではないのはその通りです。ではどの程度揃えばというのはそれこそ感覚的な問題だと思いますので、これだよ、とは言えません。

 

そこがおもしろいなあーって思いました。そう思いながらダブルやアップダウン奏法練習しています。