海辺の風景

海野さだゆきブログ

『我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち』川端裕人著 海部陽介 監修

これはおもしろいです!。現在、アジアから人類の過去に関する重大な発見が続いているのです。今の我々とは異なる「人類」が、それも多様な、存在した証拠が出てきているのです。

 

専門的な話ですが、流石に自分達のことだけに、分かりますよ、読んで行けば。ぐいぐい弾き込まれます。おもしろい!

 

人類もまた、色々な種同様、爆発的な多様な展開があり、その「試み」のうちのいくつかだけが生き延びた、ということです。

 

「えー、そんな人類がいたの?、出会ってみたかったなあ」。読み進めば、きっとどなたもそう思うのではないでしょうか。

 

そして、それはこの本のタイトルに行き着きます。ではどうして今は我々だけになってしまったのか?

 

僕は答えは出ていると思います。文中にもありますけれども、我々は移動速度が異常に速いのです。

 

『Born to run』にあるように、我々は動物と格闘しては勝てませんでしたが、まったく別の方法で動物たちを倒してきました。

 

長時間走ることができる。

 

それゆえ、ずううううっと動物を追い掛けてゆくと、動物たちは瞬間的には速度は出るんですが、長時間走ることができず、最後には疲労困憊して動けなくなり、捕えられるのです。「追い込み猟」ですね。

 

そうです。我々は「走る人」なんです。

 

たぶん、我々以外の人類は走るのがうまくなかったのではないでしょうか。ローカルに留まったのは、そのせいでしょう。

 

走ると歩くの境目は時速6km付近にあります。キロ10分ですね。スロージョギングはその速度付近です。そう、僕はそのスロージョグをずっとやってきていますが、これ、楽なんです。すごく楽なんです。まったくランニング的には走っていない僕でさえ走ろうと思えば10kmは走れますし、疲れもあんまり残りませんし、筋肉痛もありません。

 

そして、スロージョギングは、インターバルランアンドウォークとは違ってなんか「整う」感じになってゆくんです。なんか本来僕らは走るようにできているし、走らないと「我々」にならない、そんな気がするのです。

 

本は読みと、この他、色々なことを考えさせられます。多様性とはなにか、とか。深いです。

 

絶対のお勧め。