全国民必読の書も11巻です。電車で読みましたけど、笑いをこらえきれませんでした。はい。
べっきーの結婚雑誌の話といい、良く調べたなあ、と思うと同時に、これが笑えるって、実は深刻な問題かも、と思いました。現実で行われていることが、ちょっと視点を変えるだけで、ものすごくへんてこな、奇妙な奇矯なことに見える、と言いたいところですけど。
現実でやっていることが、かなりオカシイ。
狂っている、というレベルなのかも知れない、そう思うわけです。いちごの話とか、種苗の名前の話とか、コネタの連作のように思えますけど、現実でやっていることが、かなりオカシイ、という線できっちり通っているのです。
オカシイので笑ってしまいますけど、それで実際多くの人間、多くのお金やものが動いてしまっているのです。ちょっと寒気がしてきました。
もちろん、何かを糾弾するような姿勢は作品にはありません。けれども、笑いながら、僕らは「ちょっと待てよ」って思うんです。
栗本さんの本に、農業こそ人工的の極地、みたいな話がありました。「のうりん」も、繰り返し、農業は決して自然などでなく、人間の自然に対する「人為的」な営みなのだ、と描写し続けています。
うーん、今回も深い。
ちなみに、僕のサイクルジャージの背中で林檎ちゃんが微笑んでます。はい。