海辺の風景

海野さだゆきブログ

『そして、星の輝く夜がくる。』『海は見えるか』真山 仁 著

東日本大震災で大きな被害を受けた遠間市の小学校に神戸からひとりの教師が派遣されてきた。彼は阪神淡路大震災の被災者でもあった。持ち前の実行力で彼は現地に生じている問題に取り組んでゆく。

 

彼が心を砕いているのは、子供達が大人の邪魔にならないようにと、自らを制して、その無理を普通だと思い込んでしまうことです。まず、彼は子供達に自分の怒りを壁新聞にしてだらしない大人たちに訴えることに取り組みます。

 

あっ、と思いました。まったく僕にはそういう視点がありませんでした。この「違う視点の驚き」は最後まで続きました。主人公自身もそれを経験するということもしばしばあるくらいです。

 

考えることも感じることも多い話が続きました。読んで良かったです。残りの人生をどうするかについても何かをつかませてくれた気がします。

 

絶対のおすすめです。