ハイレゾ流行りであります。リマスターされた音楽たちは、確かに分離が良かったりする分、新たな発見をさせてくれたりします。それは楽しいのですけど、僕は配信という形がどうにもしっくりこないのです。
配信元がしっかりコントロールするという方式をとっているところが倒産したらどうなるのでしょうか。電子書籍を便利に使っていますけど、どうもそこが気になるのは確かです。実際事業を停止してしまったところもありました。他へ事業を引き継いだみたいですけど、その先は?
僕はPHSの愛用者ですけど、ここのところ会社が何回変ったことでしょう。もうお笑いですよ。
ヨーロッパではブルーレイオーディオがじわじわ浸透しているようです。ブルーレイの容量ならばかなりのハイレゾのデータでも入れられます。そしてブルーレイプレイヤーは安価で、計算機にも実装されていたりしますし、プレステ3、4はもちろんですし、結構環境は整っていたわけですよね。
で、名作「四重人格」。すごいですよ、DTSと、ドルビーとPCMの3つのフォーマットでリマスター(かなり手が入っているみたいですね)されたものを聴くことができます。そして73年のオリジナルのハイレゾ版まで入ってます。これで2880円。素晴らしい。
CDよりもパッケージが大きいので、アートワークもそれなりになっています。もちろんLPとはサイズが違いますけど。ああでも、「四重人格」はブックレットをちゃんと再現して欲しかったかな。画面で観ることができるんですけどね。
しっかし、あらためて聴きますと、鉄腕ジョンエントウィッスル先生のベースがすごすぎです。ただ音数が多いってことじゃないんです。あと、キースムーンのスネア連打フレーズがいいんですねえ、魅力的です。再発見しました。
しかし、日本ではこういう作品が出ませんでしたね。若者によりそう音楽っていう意味を取り違えてませんかね。半径5メートル音楽のみなさまは。恋の悩みも結構ですけど、社会に受け入れられない、ということが若いと一番こたえる、そう思います。
「自分だけど自分じゃない自分」を引き受けることで僕はそこのところをごまかして乗り越えてきましたけど、時々「Can you
see the real me?」になってきたのも確かです。
対社会の作品を作ることはとてもエネルギーが必要な作業です。僕も何曲か作りました。組曲として「四重人格」みたいのをやってみたかったのですけど、パワー不足でできませんでした。
まあ、ピートひとりでもできなかったでしょう。やはり、4人のパワーあればこそ、このすごい作品は完成したのだと、思いました。