海辺の風景

海野さだゆきブログ

『レーシングガールズ』色川地球王 著 瞭 イラスト

人気売り上げ低迷への対策として若いスタッフが考えたのは、「オートレース萌え化」という時流に乗りたい願望丸出しの企画であった。しかし、それは従来のファンはもとよりオートレースに関わる者たちの反感を買うだけだった。そこに紛れ込んでしまったのは、アイドル路線を続けるにはもう年齢的にも厳しくなってきた主人公。さて、彼女たちは生き延びられるのか。

 

ガールズケイリンは競輪とは違うルールとマシンでやっています。実際競輪場で見てみると、それほどの違和感はありませんでした。なかなか考えた末の復活だったんですね。男子と同じルールとマシンでは「なーんかたるいぜ」って思われたかもしれません。

 

ところがどっこい、現在オートレースの女子選手はなんと6名もいますし、男子と混じってレースをやっています。つまりイコールコンディション。すごい!この作品は2010年に出版されていますので、exhibition的なレースが行われた直後ってことですね。まさかS級女子選手というのは想像できませんでしたよね。何度も言いますけど、すごいです。

 

で、話はリアルさをちょっと離れて、ライトノベル的な展開をしていますって、ライトノベルだから当たり前ですけど。それはそれで楽しめました。はい。

 

どうなんでしょ、リアルになった現在、もう一度、かっこいい女子オートレーサーの話、書きません?貴重ですよ、競馬、競輪、ボート、どれもライトノベルではお目にかかれないのですから。特にオートレースは貴重でしょう。マシンの調整とか、マニアックに徹して、オートレース場でしか売ってません、みたいなライトノベルってどうです?