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海辺の風景

海野さだゆきブログ

『流』東山彰良 著

賞ものに関心がありませんでしたけど、NHK-FMで作者の東山さんのお話を聴いて、俄然興味が湧いてきまして、電子書籍で購入しました。いやいや、面白い、面白い、続きを読みたくなってしまって、止めるのに意思が必要でした。

 

台湾。そう、僕ら日本に「戦後」があったように、台湾にも戦後があった、そんな当たり前のことも僕の頭にはひとかけらもありませんでした。そう、台湾にも、半島にも、大陸にも、新嘉坡にも、フィリピンにも「戦後」はありました。僕はわずかフィリピンの「戦後」についての少しの知識だけはありましたけど、あの戦争を考えるのならば、「大東亜共栄圏」の「戦後」を知るべきでした。

 

もちろん、これはフィクション、ですが、フィクションだからこそ、「感覚」をリアルに伝えることができたのではないでしょうか。

 

しかしまあ「肉弾戦」ですね、僕が強烈に印象づけられたのは。このところ僕も含めて日本人は肉体的接触を極端に避けているようです。言葉を洗練させる、ということは良いことなのか、ちょっと考えてしまいました。言葉だけで僕らは人と伝えあえるのか、違うでしょう。

 

大陸の、そして台湾の「戦後」を知れば、きっと僕らは本当の意味で「日本の戦後」を振り返ることができると思います。