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海辺の風景

海野さだゆきブログ

「黄昏乙女Xアムネジア」第10巻 めいびい 著

確か7巻位で読むのを止めていました。結末が気になったので電子書籍を購入。「今後も」幽霊の夕子さんと主人公の関係は続いてゆく、ですか。

 

怪異とは因果律の誤解、というのが僕の考えです。「遠野物語」の「もの」と「かたり」の関係を笠井潔師匠が解説したのを読んで以来、その考えを自分のものとしています。

 

この物語の結論、うわさが夕子さんを形作る、も因果律の誤解でしょう。そして主人公は映画「タイムマシン」よろしく、その因果律の世界へ「戻って」おしまい、ハッピーエンド、です。

 

唐突ですけど、僕は最近は、合理性というのは動物の属性で、感情がひとのひとらしいところなのでは、と思っています。何かの事象因果律をきちんを把握し、もっとも効果的な方法を選択する、というのは、限られた資源の中で生きて行かなくてはならない動物たちに身についたもの。それになんの役にもたたないだろうに、感情という生理的にも厳しいであろう反応をひとはなぜか磨いてきた、そう思うのです。

 

夕子さんと主人公の勝利を唱うこの物語は、恐怖や愛情という、すでに合理性をほとんどもたないものの勝利を唱っているように思えます。

 

ま、しかし、夕子さんってすごく可愛らしく描かれましたね。ねーよの極北です。