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海辺の風景

海野さだゆきブログ

「天使の3P」蒼山サグ 著 てぃんくる イラスト

ライトノベル

ネットで自作曲を公開していた主人公は、曲のファンだという人物から会いたいというメールを受け取る。勇気を出して会いに行った彼を待っていたのは、小学生女子3人組だった。

 

ねーよ帝国主義らしく「かわい子ちゃん5人出しておけ」なのですけど、うち4人が小学生という変った作品。話はスムースに進みます。過ぎたるほどに、です。スイスイ進んで、スイスイ終わります。

 

作者は「ロリの伝道師」とか。でも僕はそういう部分は全然気になりませんでした。気になったのは音楽の部分です。

 

今まで音楽ものを5つくらい読んできましたけど、納得というか、共感というか、できませんでした。例外は『脱兎リベンジ』ですけど、音楽の部分で、というよりも、生きざまの部分だったと思います。

 

実際に楽器をやっていた、どころか、ブラバンにいたり、バンドをやっていたり、という作者の音楽描写がどうもしっくりこないんです。どうしてでしょうか。

 

ひとつは、未だに音楽、特に演奏は完全に体育会系の世界だという事実が認識されていないことです。病弱のピアニストとか、バイオリニストって、あり得ないです。

 

小学生女子にエレクトリックギターは負担大きいです。楽器が重いです。ベースはヘフナーだとしても太い弦をはじき続けるためには力は必要です。ドラムスもしかり、ペダル類も軽くはないですし、ヘッドはたやすく鳴ってくれません。

 

小学生女子バンドあるよって、そうでしょうね、練習を積み重ねることで、演奏する体力はついてくるでしょう。でも、短期間に筋力はつきません。楽器演奏とは演奏する筋力を鍛えることです。フィジカルしかない世界です。

 

そういう走り込みとかの部分「なし」というのが、どうも僕は受け付けないのです。

 

あ、アマチュアのバンドの演奏が悪いのは、リズムをキープできるだけの体力が、つまり筋力がないからです。演奏ってロードレースみたいなものです。持久力と同時にダッシュ力もある程度必要という。基本有酸素運動の世界です。じみーです。

 

聴いて天国、やって地獄、それが音楽です。まあでも、延々スケール練習なんていうのは地味すぎてライトノベル向きじゃないでしょうけど。

 

ギターの重さが肩にきて、気持悪くなる、とか、風呂で指先のあまりのふやけぶりにぞっとするとか、手足バラバラぶりに発狂しそうになるとか、そのあたりをコミカルにやっていただける作品があれば面白いのになあ、と思います。

 

あ、本作に戻れば、良い話、として読めばオッケイです。