海辺の風景

海野さだゆきブログ

競輪低迷の本質

高校生以来自転車が趣味である。ずっとツーリング、ボタリング。センチュリーランもしたし、京都にも行ったし、息子が小学生の時には列島横断300kmもした。

 

最初の本格的な自転車がプジョーだったのだ!。僕は自転車に夢中になった。サイクルスポーツを愛読していた。「サイクル野郎」はまだ連載中だった。

 

時は21世紀。競輪が低迷しているという。実は僕は一度も競輪場に行ったことがなかった。世界選手権が前橋で行われた時には行ったのだ。タンデムで高校生コンビが活躍したのも、コノ目で見ている。

 

中野さんとシングルトンとの死闘もリアルタイムである。もちろん、当時は中継なんてものはなかったけど、あのすざまじい戦いの映像を今もすぐ思い出せる。

 

時々グランプリはテレビで見ていた。でも、僕にとって自転車はやはり自分の愛車を漕いで走る「現実の」相棒だった。

 

近所に西武園競輪があり、しょっちゅうその前を通るのに、一度も行ったことがない。もう55歳。自転車好きが目の前の競輪場に行っていない、生のレースをみていない、なんかいかん、行こう!そう思い立った。

 

なぜ行かなかったのか。「競輪場は暗いぜ」とは競馬ファンの同僚の大昔の台詞。それがひっかっかたのかもしれない。そもそもギャンブルに対しては良い印象は持っていないし。こわーいおっさんばっかだったらどうしよう?おいおい、もう55歳、大抵の怖い人には遭遇しているじゃん(笑)。

 

どうせゆくなら噂のガールズケイリンの時がいいなあ、と5月16日を選ぶ。金曜日、最終日だ。

 

村山駅から直通の電車に乗る。みごとにそれっぽい人しかしない。高齢、作業着っぽいファッション、ベスト、帽子、スポーツ新聞。うーん、まさに絵に描いたような。。。。違う恰好をしているのは八国山ハイキングの人だとすぐわかるくらい車内は色分けされている。

 

なんか緊張する。なぜだろう。初めてだからか?この年齢で初体験があるというのは幸せだろう。西武園駅は改札のあとに「改札跡」がある。全盛期はここに人が溢れかえり、駅員が忙しく切符にハサミを入れていたんだろうな。。。。。。

 

ゆるい坂を上って行くと入り口が見える。行く人は「屠られる羊のごとく」無言。うーん。新聞を売っている二人がいたくらいで、通路には何もない。警察とかのダフ行為禁止の立て看板があるくらい。

 

入り口は100円で入るところと、特別観覧席を買って入るところが別。僕は特別観覧席を買う。スクリーンに座席の販売状況が一目でわかるようになっている。もちろんゴール前だ。1階の30を選ぶ。1000円。

 

するとおねーさんがかったるそうに「手を」と言う。手?何?と思って、思わず右手を出すと「右手でいいんですか?」と。は?とおもいつつ、あー、これスタンプなのね、と左手を出す。が、印字が見えない。?????のままゲートをくぐる。

 

うーん、初心者はほとんどいないのだろうな。せめてわかり易い説明が表示されているとか、アナウンスされるとか、そういうのして欲しいなあ。

 

事前に競輪のページも西武園競輪場のページもみたけど、こういう仕組みがあるなんて、どこにも書いていなかったよ。こういうところがすでにまったくの初心者にはハードルになるんだよな。

 

ゲートをくぐるとすぐに迷う。迷うよ、これは。特別観覧席はこっちだと標識はあるけど、やっぱ、目の前に進んでしまうし、だってバンクが見えるし、ここで声掛けする人がいてもいいよね。。。。

 

左に進んで、階段を下りると特別観覧席の入り口。そこに「ブラックライト」を確認するしかけがあった。そーか。券売場で押されたスタンプはこのためなのか。。。ブラックライト用だからよーく見えないスタンプなのか。。。。誰か説明してよ。

 

健康増進法により、全館禁煙である。これも説明が少なくとも西武園競輪のサイトには見当たらなかった。これ、すごく気にしてた。たぶん分煙だろうな、とは思ったけど、タバコが大嫌いなので、ここは大切なポイントなんだ。そこアピールして欲しかったなあ。

 

座席はわかりにくい。だって、入り口に案内がいないし、案内が見当たらない。右にひな壇で席。席は2つ一組。間に小型のモニタがある。左側は自動販売機。その間はそんなになくて、これもちょっと戸惑う。あとでこれは投票しやすいように距離が近いのだと分かるのだけど、「見るだけ」の客としてはこれはわかりにくい。

 

座席は自力でみつけた。前から2列め。椅子は弾力が大きく、座面が小さい。膝下は全然スペースがない。狭い。。。。前面ガラス張りだし、綺麗なんだけど、くつろげない。1000円ってこんなもの?でも、あとは5000円のロイヤル席だから、そこまでお金出せない。2000円で、もうちょっと良い椅子だったらおっけいだよ。

 

特別観覧席はドリンクサービス付き。もちろんセルフだ。前の最前列はご夫婦らしきお二人。黙々と新聞を読み、黙々とマークシートをしていた。

 

そう、いま、投票はマークシートなのだ。座席と自動販売機の間に山ほど置いてある。でも、これ、まったくの初心者だと分からないよ。

 

卵が先かにわとりが先か。まったくの「初心者」には厳しすぎる。それこそマスコットガールにそういう役目を担わせても良いと思う。。。初心者ウエルカムの状態ではない。。。。

 

長くなったので、続きは次回に。