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海辺の風景

海野さだゆきブログ

『どみなんと』小鐘博子 著 (現在3巻まで)

中学2年生のある日、テレビの音楽番組でイングウェイの演奏を観た主人公はギターに目覚める。自己主張の少なかった彼女は両親に粘り強くギターをねだり、ギター三昧の幸せな時間を得る。高校入学してしばらくしたある日、彼女は教室にアコースティックギターが置いてあるのに気が付く。。。。。

 

高校1年生女子がバンドを組み、練習をし、というまんがです。それぞれ個性的なメンバーですが、誇張という感じはしません。いますよね、実際、こういうひとたち。とても自然な感じで読めましたし、とても自然な感じで笑えました。

 

リアルです。そのリアルさになぜ笑いが生じるかというと、一生懸命やっていることって、端から見ると結構滑稽なのかもしれないからです。でもいいんですよ、他人の目なんて。

 

自己主張の弱い、アガリ症の主人公が、「スイッチ入る」とすごいパフォーマンスをみせる、というのはロックですねえ。わかるなあ、これこそロック、いえいえ、音楽の、楽器の魔力ですから。

 

あたしもウン年前、ライブの時、最後の曲でスイッチ入りまして、他のメンバーの演奏おかまいなしに、ばりばりやってしまったことがあります。はい。『バックトゥザフューチャー』のマーティ君状態でした。はは。それがロックですよ。

 

あのときは、僕が我に返るまで演奏あわせて欲しかったなあ。。。。。メンバーがロックじゃなかったってことでしょうけど。。。。。ははははh。

 

メタル大好きの紅子ちゃん、いいなあ。好きです。ロックな彼女。

 

絶対のお勧め。webで読めますけど、電子書籍購入して応援しましょう!

EPICA初来日ライブ 渋谷クラブクワトロ

とても好きなバンド、EPICAが待望の初来日!行きました。

www.epica.nl

ジャンルとしてはゴシックメタルなんだそうです。ま、ジャンルなんてどうでもよいですよね、僕の耳には群を抜いて聴きやすいロックバンドなのです。

 

しかし、まさかの来日でした。本当に偶然に来日を知って、あわててチケットを入手しました。すでにそのとき500番台。うわあ、結構危なかった。。。。

 

僕はロック系コンサートが大の苦手です。音がでかいし、みーんな立ち上がるので背が低い僕は前が全然見えなくなるし、で。どんな音楽でもなんかこうじっくり聴きたいので、観客が騒ぐのも嫌いですし。。。。

 

でも、このバンドは絶対に生で観たかった、聴きたかったので、がんばって行きました。

 

年寄りにはスタンディング2時間はきついよ。。。。なあ。。。とある程度覚悟してゆきました。

 

クラブクワトロってところも初めてです。渋谷だし、ちょっとはおしゃれかな、と思いましたが、普通に壁が真っ黒なライブハウスでした。

 

うーん、ブルーノートでやってくれたらなあ。。。。

 

しかしまあ、詰め込みますねえ。。。。。ぎゅうぎゅうじゃないですか。僕はステージ左側のちょっと高くなっているところに位置どりました。前には女子4人組。彼女たちにはバンドやっている感じがしましたね。だよね、シモーヌ恰好よいですよね。と、気が付けば僕のまわりは女子ばかり。。。だよね。満員電車状態の真ん中にはゆけないよね、女の子は。

 

やや遅れてメンバー登場。おお、やっぱガタイが。で、当たり前だけど若いなあみんな(笑)。それで笑顔がよい!!!!さわやかだ!

 

おおお、シモーヌ声が伸る、のびる、綺麗な声が会場を遊泳するよ。感動!録音なんかめじゃない。本物はずっとすごかった。彼女、結構「胸板」厚いんです。だよなあ、あのパワーはそうじゃないと出ない。力んで声を張り上げているんじゃなくて、体を使った正しい呼吸法で、すいすい出すんだよねえ。

 

演奏はプロをびしびし感じました。女性ボーカルでバックの楽器はどういうセッティングをすべきか、どういう演奏をすべきかを心得た本当のプロの仕事ぶりです。ううう、うまい。。。。けっこう軽々とやっているけど、フォームがしっかりした、練習を積んで積んで身につけた高い技術です。ピッキング、綺麗ですよ。

 

ベースの彼はディングウェルかな?の4弦。ファンフレットだよ。ピックアップはディングウェルなのかなあ。EMGかな。高速フレーズでは3フィンガーを楽々と繰り出すのです。うううう。

 

キーボードの彼は、例の湾曲したポータブルも駆使して果ては観客席で演奏。ごっついのに、綺麗なフォームですらすら弾くんだよねえ。目の前でみて、改めて感心しました。

 

ライブ、良い音していました。といっても、僕は左耳外傷性難聴をくらっているので、「よく聴える耳栓」をしていましたけど、音の良さはわかりました。ただねえ、PAさん、なんかの一つ覚えみたいにキックを馬鹿でかくするのは止めてほしいなあ。。。。

 

EPICAは、ヨーロッパのいくつものバンドがそうであるように、アメリカのバンドと同じ土俵では音楽やっていません。自分達の足下に正直な音楽を作り上げています。そう、ブルージーさ、とかファンキーさではアメリカのバンドには絶対にかないませんから。

 

クラシックというよりも、彼らの国の「フォークソング」が下敷にあると思います。自分の足下をちゃんとみつめてきたからこそ、彼らは成功してきたと思います。

 

いやあ、大満足のライブでした。死ぬ前に彼らを生で観て、聴いて良かったです。

『エリートの倒し方』里崎智也 著

ロッテマリーンズの捕手、里崎選手を強く意識したのは、我がタイガースがどん底に突き落とされたあの日本シリーズからです。正直、いまでもあのシリーズのビデオは見直したくないです。

 

もともと、ヤクルトスワローズロッテマリーンズは「作戦がある」戦い方をするチームで、実はわりと好きだったのですけど、あのシリーズはそんなのんきなことを思っていられないほど衝撃でした。

 

なんじゃこりゃ!

 

そのチームの要が里崎選手でした。がぜん興味がわいてきました。その後、故障に苦しみ、出場機会が減って行きましたが、まだできるのではと思ったほど早い引退でした。

 

解説者になった彼の話はとても面白かったのです。そうか、こういう人がチームの要だったから強かったのか、と納得しました。里崎さんはテレビのバラエティにも出たりと、活動を活発化して行きますが、そこでもただ者ではないところをみせてゆきます。

 

早く本を書かないかなあ、と思って待ってましたところ、出ました。『非常識のすすめ』ですよ、いきなり。いやあ、この本がまた痛快でして、一遍にファンになってしまいました。

 

そしてついにビジネス本に進出です。内容は野球に関係する部分は既出ですが、「人」の部分では思わずうなってしまう素晴らしい洞察と「対策」、これ大切ですよ、きわめて具体的かつ端的な、つまりすぐにでも実行できる「対策」を示してきました。

 

野村監督の本もずっと愛読してきましたが、野村監督が高齢になってきた今、跡を継ぐようなポジション、つまり世間をうならせるだけの本を書ける「野球人」がやっと出てきました。

 

すごくお勧めです。

 

里崎さんの主催するイベントにも行きたいと思っています。

『バスケの女神様』内々けやき 著 全3巻

覚悟を決めた告白も無惨に砕け散り、傷心のまま移住した先、島根で主人公は颯爽たるお隣りさんのバスケ少女と知り合いとなる。主人公の素質を感じたお隣りさんは彼女をバスケットボールへいざなう。

 

この作品も作者も知りませんでした。電子書籍販売の「お勧め」をさすらうのが結構好きでして、この作品もそうした中偶然に発見しました。これ、結構傑作ではないでしょうか。

 

スポーツまんがではもちろんその肉体の動きが一番の見せ場ですし、重要なのだと思います。その点、この作者の絵は素晴らしいのです。独特のデフォルメのセンスがあるのですが、それがよいです。もしかしたら「レンズ」の使い分けを知っているのではないでしょうか。アニメーションの技法を、つまり映画の技法をよくご存じなような気がします。作中カメラ小僧が時々出てきますから、確実でしょう。。。

 

特にバスケットは、ゴーストップ、ターン、ジャンプと瞬間的な動きが多い競技だと思います。まあ、もちろん全部読んだわけではないですけど、多くのまんがは「迫力」を出そうとしてどこかしら妙な「軽さ」を感じるのです。

 

しかし、この作者は広角、はては魚眼、望遠、などなど、これでもかと駆使して、画面に「重さ」があるんです。人間が走ってるぜーっと。体重を感じる動きですね。たとえば第1巻P168、主人公が突然のパスを受け損ねてボールで顔面を強打してしまう場面。ボールが衝突の前の2コマで重さを「加速」するんです。うわあ、いっ痛いーーーーって感じました。

 

あ、ストーリーやキャラクタも素敵です。まあ、女子がじゃんじゃん出てきますから、例の「かわい子ちゃん5人以上出しとけ」みたいですけど、どの女の子も勝負にかけてますから、結構怖い表情みせますので、単純に萌えとはなりません。

 

スポーツまんがの傑作ですよ、ぜひ読んで頂きたいです。

 

新作の『グレートヤンキーみちるくん』も素敵です。ばりばり活躍して欲しいマンガ家さんです。はい。

『歌うヘッドフォン娘』ねじま 著

近所でうわさのヘッドフォン娘。通学時ヘッドフォンで音楽を聴きながら歩いていると無意識に歌っているらしいが、その歌声に聞き入りファンになってしまっている人が多数いるらしい。知らぬは本人ばかりなり。その彼女の歌と恋をめぐるコメディ。

 

絵は上手ですし、キャラクタも立っているし、大いに笑えるし、で僕は好きですねえ、この作品。なかでもヒロインの顔の「壊れ方」がツボです。とってもかわいらしい女の子ですが、この顔「壊れ方」がそれをより強くしているのです。かわいい壊れ方ってあるんですね。

 

ドラマー、三原重夫師匠によれば、カラオケで歌い慣れている人はリズムが重くなり勝ちとか。でも、この娘はかなり軽快に歌っている様子です。どうしてでしょうか。おそらくは彼女が剣道をずっとやってきているというのが理由でしょうか。機を先するその在り方が、リズムの頭をしっかりリードできるのでしょう。

 

そういえば、ジェームスブラウンのステージアクションを見た空手家がその動きを称賛したとか。武術は舞いに通じるとか。そういうことはあると思います。

 

とっても楽しい話なのですけど、これ1巻でおしまいなのでしょうか?残念!この作者の作品、もっと読みたいですねえ。

 

『弁天ロックゆう』渡会けいじ 著

何事にも自信が持てず引っ込み思案の主人公。その彼女には音が「見える」共感覚があった。偶然遭遇した弁天様から亡くなった少女の書きかけの曲を完成させることを依頼される。数々の出会い、できごとによって少しずつ彼女は変って行く。

 

バンドもの、音楽というよりも、青春群像劇ですね。主人公のあんまりの小心ぶりは「ねーよ」の範囲だとは思うのですけど、ひとりではできない、周囲の力があってはじめて成り立つモノがあるのです、という話の核心には彼女のそうした性質が話としては必要だったのかもしれませんね。

 

作曲にあたってどれだけイメージをはっきりさせられるかが鍵というあたりは本当にそうなんですけど、残念なのは彼女たちバンドがどんな音を奏でたのか、ちょっと想像できなかったのです。

 

絵がとっても優しいので、優しい感じの曲調なのかなあ、とか。それって、無難な和音五度進行で、あまりメロディが音程飛ばないって感じで、リズムもモデラート?うーん。。。。それだと生活圏は感じるけど、「世界」は無理かなあ。。。。どうなんでしょう。音楽はやっぱり音楽用語を使わないで表現するのは難しいと思います。

 

とても丁寧に描かれた作品なので、こころ落ち着いてじっくりと読むことができました。

 

『30センチスター』北野詠一 著

主人公男子、同級生がロックスター、カナであることを知る。そして、彼女との関わりの中で才能を開花させて行く。しかし、それはまだまだ「可能性」の段階の才能。いくつかの出会いを経てひとつ、ひとつ階段を昇って行く。

 

小説の音楽もので納得できる作品に出会えたので、バンドものってどうよ、って思いました。ネットにとっても適切なサイトがありましたので、そこの記事を参考に電子書籍サイトで「立ち読み」をして作品を選びました。

 

やっぱ天才しかいないのかなあ。。。。

 

主人公はライブでものを投げつけられるほど、まだまだ、なんですけど、「天才は天才を知る」で、彼を囲む仲間や関係者は彼の演奏や歌に衝撃を受けるんです。

 

なるほど。「可能性」ってそういう表現で説得力持たせられるのですね。感心します。

 

で、実際アマチュアだけど、バンド組んできた身として、とても共感できたのはメンバー集めの段階でのドラマです。

 

そうだよねえ、メンバーの何かに触発されて、おーし!!!やるぜ!!!って感じになりますよね、というかそれがバンドの醍醐味ですよね。

 

そして、メンバーへの思い。。。。。。。。。

 

10年続けるぜ、とバンドの立ち上げからがんばって、7年目に「クビ」になってしまった僕としては。。。。。とほほほ。。。

 

音楽というより、バンドってどういうものって、ところで、この作品はとても心打たれました。お勧めです。