海辺の風景

海野さだゆきブログ

『宇宙人の村へようこそ』松屋大好 著 霜月えいと イラスト

母親の故郷に転居転校した主人公男子。あらゆることが常識はずれけた外れでとまどい振り回される日々。ここって過去に漂着した地球外生命の子孫の作った場所らしい。

 

ライトノベル的に「ねーよ」くらいにできる主人公が、転居先であっさり平凡以下になってしまうという出だしがまずはよいですね。

 

この作品、結構ちゃんとしたSFなんですよね。モダンホラーっていうべきなのかなあ、いずれにせよスティーブンキング的ですよ。どのエピソードも充実していますし、へー、そーなのー、と読み進んで行けました。

 

しかし、この地球外生命体さんたち、なんで世界征服しようと思わなかったのかしら。。。。

 

なかなかの良作、お勧めします。

ブーツが入らなくなったピンチ

妻が昨シーズン購入したブーツが今シーズン入らなくなったことが判明しました。運動を本格的に再開した為でしょう。メモリー効果でぐんぐん筋肉が盛り返してきたのです。それは良いことですけど、大枚はたいて買ったお気に入りが履けないのは一大事です。

 

購入したデパート内店舗に持って行きました。高い買い物ですから、なんとか対策を講じてくれるのではと思ったのですが。

 

あっさり、門前払い

 

え?え?。だって、皮だし、ストレッチとか、、、、なんか方法があるのでは?でも、あっさり門前払い。本人よりも僕の方ががっかりしました。この店の作る靴をずっと薦めてきたのは僕だったからです。老舗といえるし、履き心地はすばらしいものがあるのに。。。。ずーん、と落ち込みました。

 

しかし、そんなこともあろうかと、僕には次のプランがありました。そうです。なんとかしようとしてくれる強い味方が!

バッグの修理はグランマコ|財布・革ジャンなど革製品対応

 

あんまり期待しないでいる妻と持って行きますと、即座にプランを提示してくれました。そうです。僕らもそう思っていました。皮を継ぎ足すという方法です。さすが!困ったときのグランマコさん、です。

 

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ぱっと見た感じ、あれ?と思った方、違いますから。実物は本当に違和感ありませんし、なによりどこをつないだの?って思うくらい綺麗な仕上がりです。そして、なにより、シルエットがまんま、なんです

 

もともとこういうブーツだったのじゃないかとおもいますよ。いやあ、もう妻は大感動。

 

もともとグランマコさんを知ったのは、偶然でした。仕事でよく通りかかるところにお店があったのですね。当時僕はフランスの馬具屋さんが作った頑丈なギターストラップがちょっと長くて困っていたのです。あそこに頼もうかなって思っていたら、店が移転していました。あら、どうしようと思ったら、またまた偶然に移転先をみつけました。よーし、持って行くぞと思ったら、また移転してまして、でもネット時代、検索したらあっさり再移転先がわかりました。

 

お気に入りの皮の財布のチャックが壊れて困っていた妻と一緒に頑丈なストラップを直してもらいました。馬具まんまの鋼鉄のような皮をものともせず、綺麗に直していただきました。本当にたすかりました。2万円の立派な製品がゴミ行きだったのですから。妻の財布も綺麗になおしてもらいまして、本当に助かりました。

 

そんなことがあったので、僕は製造販売元から門前払いされても、グランマコさんがあるさ、と希望を持てたのでした。

 

ネットで調べると、結構いらっしゃいますよね、女性でブーツが入らなくなったって、お悩みの方が。

 

みなさん、こういう手があるんです。技術が高いところならば、最初からこういうブーツだったのじゃないかと思うような仕上がりで、お気に入りのブーツをまだまだ履ける状態に直してくれるのです。

 

将来履けなくなることを恐れてか、だぶだぶのブーツを履いている女性をよく見掛けます。残念ですよ。直せるのですから、ぴったりのブーツでかっこよい足の線をみせましょうよ。ね。

 

その場合は綺麗な仕上がりのためにも、ブーツの主が現物持って、相談されることをお勧めします

 

でも、案外、修理リフォームをやってくれるところって少ないですよ。僕らはグランマコさんが近くにあってラッキーでした。

 

沼津から田子の浦あたりまで

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仲見世商店街にどーんと。現在放映中なんですね。駅にも、商店の店先にも、あちこちに彼女たちをみかけます。

 

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お昼に沼津から出発。のんびりと歩きました。もしかすると東海道で一番単調な行程かもしれません。なにしろまっすぐな道路が延々と続きますから。

 

でも、歩く楽しみにも色々あります。この日は一日中富士山が麓からてっぺんまではっきり見えていました。それを右手に歩くのは気持が良かったです。

 

途中、「白隠正宗」の高嶋酒造さんもありますしね。いま、丁度実験的な、乳酸菌を使わずクエン酸で作った「白隠」を飲んでいるんですけど、好きですね、ここのお酒は。

 

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静岡は富士山や南アルプスなどの山の恵みとしての水に恵まれているので、おいしいお酒が多いんです。街道筋に酒蔵がいくつもあります。

 

今回は精神的に前傾姿勢になりがちなのを反省して、本当にのんびり歩きました。また次はいつになるかわかりません。生きている間にどこまでゆけるのか、4回目の東海道はまだまだ続きます。

 

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今回もお供はアルトラのローンピーク3.0でした。

『そして、星の輝く夜がくる。』『海は見えるか』真山 仁 著

東日本大震災で大きな被害を受けた遠間市の小学校に神戸からひとりの教師が派遣されてきた。彼は阪神淡路大震災の被災者でもあった。持ち前の実行力で彼は現地に生じている問題に取り組んでゆく。

 

彼が心を砕いているのは、子供達が大人の邪魔にならないようにと、自らを制して、その無理を普通だと思い込んでしまうことです。まず、彼は子供達に自分の怒りを壁新聞にしてだらしない大人たちに訴えることに取り組みます。

 

あっ、と思いました。まったく僕にはそういう視点がありませんでした。この「違う視点の驚き」は最後まで続きました。主人公自身もそれを経験するということもしばしばあるくらいです。

 

考えることも感じることも多い話が続きました。読んで良かったです。残りの人生をどうするかについても何かをつかませてくれた気がします。

 

絶対のおすすめです。

なんなのiLock

ここでは否定的なことは書かないつもりでしたけど、これはあまりにひどいので、書いておきます。

 

DAWや音源の著作物保護にiLockという仕組みが使われていることがあります。ネットを利用した認証とUSBデバイスによる物理的な認証を組み合わせたものです。

 

ですが、これがまあトラブルの塊。僕はIvory II を使うべくiLock3を購入、ネットでアカウントを作り、license managerというソフトウエアでも認識されました。ここで、Ivory II のライセンスを物理的なUSBデバイスに移しておけば良かったのですけど、もう夜中になったので、翌日に持ち越しました。PCは起動したままでした

 

翌朝、license managerがサーバーエラーを出してサインインできなくなりました。

 

なんですかこれ?。ネット上ではこの現象は頻発しているらしく、解決策が出ていました。結論から言えば、すべてだめでした。

 

windows serviceをいじってもだめ。もちろんfirewall、アンチウィルスを切ってもだめ。あれもだめ、これもだめ、再インストール、再起動を繰り返しているうちに貴重な休日は夕方になってしまいました。

 

なんですか、これ?

 

物理的USBは中身がわかりません。ライトがグリーンで点灯し続けているので壊れてはいないのでしょう。。。。一晩で壊れたなんて。。。。こと。。。ありえますけどね。。。。

 

高価なIvory IIもこのクソ保護システムのおかげでまったく使えない状態です。事実上のゴミ箱行きですよ、このままでは。ふざけてますよ。本当に。こんなもの、絶対に許せませんね。

 

 追加!

最後の手段。Windows10の修正再インストール敢行。。。。。これでやっとオッケイになりました。。。。。なんだったのでしょうか。。。。。。。。。。。。

ギター作りました

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ギターを作ってみました。材料は主にStewMacさんから入手。一番大変だったのは塗装でした。

www.stewmac.com

ここでは主にメインテナンス工具を買っていたのですけど、homepageにどーんと「節つきパイン材」のテレキャスターが貼ってありまして、それを見て一発で自作を決断しました。

 

節、いいじゃない、木らしいよ。ギター向きの木材じゃないって、それはそうなんですけど、僕の使い方ですと、間違いなくそうであってもオーバースペックですから、気になりません。

 

どんなものがいいかの要望は聞いてくれるのですけど、僕はそこもお楽しみだと思って、おまかせで注文しました。

 

ネックはやっぱりローズ指板しかないです。注文したのは昨年末だったのですけど、後で知ったのですが、今年からローズはアメリカから輸出禁止となったそうですので、ぎりぎり間に合ったのですね。幸運でした。

 

マシンヘッドはSperzel。ブリッジはBabicz。ピックアップはEMG。Dunlopのロックピン。と好みでそろえました。

 

塗装については、最初はカシューでやろうと思ったのですけど、なんか塗装だけで半年かかりそうな気がして(笑)。。。。柿渋に蜜蝋という組合わせにしました。。。。。

 

しかし、どうもこのドイツの塗料が気になりまして、

www.livos-jp.com

ビボスとアルドボスの組合わせも使うことにしました。ギターの表は柿渋と蜜蝋、裏にリボス塗料、という。。。。まあ普通はこういうことはやらないですよね。。。

 

柿渋は良いです。ブライアンメイが暖炉ならこちとら囲炉裏でいって感じです。リボス塗料も渋い感じですが、やはりちょっと華やかになります。

 

StewMacのネックとボディは普通に精度がありましたので、組み込みには苦労しませんでした。なーんにもしない状態でも12フレット弦高1mm前後です。

 

パインといっても日本の松とは種族がちょっとちがうみたいです。普通にフラットな鳴りじゃないかと思います。いえ、普通にあのテレキャスのパキパキした音がします。

 

知らなかったのですけど、レオフェンダーさん、最初はこのパインでテレキャス作ったとか。手に入りやすい材料で作るのがポリシーというフェンダーらしい発想ですね。

 

ギターにまったくうといので、以前バンドでご一緒した頼りになるMさんにエフェクタの相談をしました。で、VOXのToneLabEXにしました。これ、プリが真空管。お。ならばと期待をもってTADに変えてみました。開けてみたらエレハモの真空管が入っていました。ありゃ、これならば変えても。。。。。案の定、ちょっとレンジが広がった感じは出ましたが、エレハモの方が華やかかも。。。。

 

僕にはもったいないくらいのマルチエフェクタです。

 

ギターは根性の入ったマニアの方が多いので、よさそうな情報はばしばし採り入れようと。。。。まずはナット。TUSQ XL買ったのですけど、まずはノーマルで様子見とします。ナットファイルは日本が世界に誇る魚地球印。潤滑は鉛筆がよいとかですけど、ミニ四駆の経験からするとやはりタミヤのセラグリスHGでしょう!ボロンナイトライドが入ってますし。で、これはずばり良かったです。チューニング楽になりました。白いから目立ちませんし。

 

ネックは新品ですから結構動きます。この段階でこまめに調整しないとあとあと問題が大きくなります。

 

さて、これからこれで沢山遊ぼうと思います。あ、ストリングガイドはSperzelゆえに不要なんですけど、なんかこうないとしっくりこなくて、つけてはあるのですけど使ってません(笑)

 

『コンビニDMZ』竿尾 悟 著

三勢力が拮抗する戦場のまさにそのど真ん中にコンビニが営業中という、途方もないと思える設定のまんがです。しかし、この設定、戦争の本質をついているように思うのです。

 

基本はギャグです。戦争映画、戦争小説などなど、知っていると思わず笑ってしまう展開です。「八月の雷鳴」には思わず吹き出してしまいました、はい。

 

秀逸なのはなんといっても不死身の営業魂、店長です。『笑うせえるすまん』化する、毎度お馴染のオチで、笑わせてもらっています。店員さんも個性豊かでグッド!ゲストのみなさんも、どこかでみたような(笑)突出した方々で笑わせてもらっています。

 

でも、戦場描写は容赦ないです。画面は死し累々。そのあたり、この作者は勘違いしてはいません。

 

戦場にコンビニ、という設定が僕には「現実離れ」とは思わないのです。むしろ本質を突いていると思います。

 

古くは野間ー大西論争じゃないですけど、戦争や戦場を「日常から遠く離れた狂気の世界」と捕らえるのは、欺瞞だとさえ思います。むしろ日常を凝縮した形、ではないかと考えています。

 

兵隊はその国(あるいは地域)を表す服装をまとい、その国の特徴的な食事をし、その国の特徴的な命令系統で、その国の特徴的な作戦行動をとります。戦闘行為ゆえに日常にある無駄が削ぎ落とされて、剥き出しのその国の芯みたいなものが出てくるように見えるのです。

 

つまり、日常が極端な形でそこにあるわけです。戦争って、その日常をあっちの国とこっちの国がどうしても譲らないという姿勢で激しく接触することなのではないでしょうか。

 

ならば、日常の「便利さ」を標榜するコンビニって、戦争と非常に親和性があるんです。ロジスティックスの極限みたいな形態ですし。現場のデータから本部がリアルタイムで「指揮」するっていう形も他のどんな商売よりも極端です。

 

戦争とコンビニ。。。。もう押井さんに実写でやってもらうしかないです。

 

世紀の大傑作まんが、と呼ばせてもらいます。はい。